樋口一葉と本郷菊坂

樋口一葉にちなむ風景印を使用している局といえば、前回紹介した台東竜泉郵便局ともう一つ、本郷五郵便局があります。私が最初に訪問したとき(平成15年6月27日)は、こんなデザインでした。

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左側に描かれているのが、一葉が住んだ旧本郷菊坂町(現在の本郷四丁目)の路地にあるポンプ式の掘り抜き井戸です。下の写真は、モデルとなった井戸のある路地です。2003年6月27日に撮影しましたが、井戸は今も健在です。

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風景印の右側に描かれているのは、この路地からほど近い、質屋「伊勢屋」の建物。現在は営業していませんが、一葉が暮らしていた時代の建物が今も残されています。一葉も、生活費を捻出すべく、着物などを持参して、ここに通ったと伝えられています。

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この風景印、2004(平成16)年11月1日に図案改正され、新たに一葉の肖像が入りました。
新旧の図案を比べてみましょう。左が旧図案(最終印)、右が新図案(初日印)です。

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実は、この新しい風景印、知り合いの澤口尚子さんのデザインです。

澤口さんは、風景印や小型印などのデザインを数多く手がけており、2004年8月にていぱーくで開催した「切手と文学 樋口一葉展・夏目漱石展」を私が企画した際には、素敵な小型印をデザインしていただきました。

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上のカバーは、澤口さん直筆の絵をアレンジしたオリジナルのデザインで、井戸のPスタンプの原画も澤口さんの作品です。

この本郷五郵便局の新しい風景印のデザインの顛末は、澤口さんのブログに詳しく紹介されています。

http://www.ne.jp/asahi/nao/beautiful-gallery/1195005myfuukeihongo5.htm

消印の磨耗が激しいので作り変えなくてはならないが、図案が細かすぎるのでどうせなら図案改正もしたい、でも図案を描いてくれる人がいなくて困っていた、という状況だったそうです。旧図案をデザインした方は二年前に他界されていたとか。澤口さんが訪問されたとき、たまたま「切手と文学 樋口一葉展」の小型印の原図を持ち合わせていたことから、話が弾んだそうです。

「切手と文学 樋口一葉展」の小型印については、こちらに紹介があります。

http://www.ne.jp/asahi/nao/beautiful-gallery/1125kogatainjunbisituidhiyouten.htm


こうして、偶然の出会いから生まれる風景印もあるのですね。その誕生に、ちょっと関われたことは、うれしい限りです。

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