芥川の命日「河童忌」

昨日、7月24日は、芥川龍之介の命日「河童忌」でした。

芥川は今から83年前、1927年(昭和2)年の7月24日に、睡眠薬を飲んで35年の生涯を自ら絶ちました。

芥川が用いた睡眠薬は、ドイツのバイエル社の「ベロナール (Veronal)」といわれています。芥川にこの睡眠薬を処方したのが、歌人であり医師であった斉藤茂吉だという話は、以前このブログでも紹介しました。

http://ikezawa.at.webry.info/200904/article_4.html

さて、芥川の短篇に、「蜃気楼」という作品があります。この小説は、次のようなくだりで始まります。

 ある秋の午ごろ、僕は東京から遊びに来た大学生のK君と一しょに蜃気楼を見に出かけて行った。鵠沼の海岸に蜃気楼の見えることはたれでももう知っているであろう。 現に僕の家の女中などは逆さまに舟の映ったのを見、「この間の新聞に出ていた写真とそっくりですよ。」などと感心していた。

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この作品が発表されたのは、芥川が自殺する半年ほど前でした。鵠沼海岸では、実際に 蜃気楼が見えたという話があり、芥川自殺の前年、大正15年の秋ごろのことだったと言われています。

芥川は、妻の実家が鵠沼にあったこともあり、当時鵠沼にあった文人旅館、東屋に時折逗留していました。大正15年には、4月22日から5月25日まで、妻子とともに東屋に滞在、夏からは、東屋が所有していた貸家を借りて住んでいました。

東屋は、かつてその敷地だった場所に碑が残っているだけですが、私の住居からも近いので一度自転車で訪れてみたことがあります。海から程近い、せまい道が入り組んだ住宅街でした。集合住宅や一般の民家が立ち並び、昔の旅館の面影はどこにも見られませんでした。

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