伊藤整の文学碑

作家、伊藤整は、1905(明治38)年1月16日、北海道の松前郡に生まれました。この伊藤整生誕の地の碑をデザインした風景印がありますので紹介しましょう。

画像


塩谷局の風景印に、「伊藤整文学碑」とぶどう、塩谷の海岸風景がデザインされています。塩谷海岸一帯は100メートル前後の断崖絶壁が続き、多くの岬や入江によって彩られた景勝地です。

昭和44年7月、まだ整が存命中に、塩谷の旧友たちが発起人となって、郷里に文学碑が建立されることになりました。実際に碑が建立されたのは1970(昭和45)年5月23日ですので、1969(昭和44)年11月15日に亡くなった整自身はこの碑の完成を見ることはなかったと思われます。

この文学碑は、台座を含めると5メートルもある安山岩を使っています。碑文は整自身が、詩集『冬夜』に所収されている「海の捨児」の冒頭から選びました。

海の捨子
                 伊藤整

私は浪の音を守唄にして眠る
騒がしく絶間なく
繰り返して語る灰色の年老いた浪
私は涙も涸れた凄愴なその物語りを
つぎつぎに聞かされていて眠ってしまふ
私は白く崩れる浪の穂を越えて
漂っている捨児だ
私の眺める空には
赤い夕映雲が流れてゆき
そのあとへ星くづが一面に撒きちらされる
ああこの美しい空の下で
海は私を揺り上げ揺り下げて
休むときもない

これらの文字が、整自身の字を拡大して彫ってあります。碑の題字「伊藤整文学碑」は、中学の先輩である北見恂吉が書いています。

まだ実際に訪れたことはないので、今度帰省した折にでも訪問してみたいと思っています。





ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック