子規の俳句をあしらった小型印

東京中央郵便局では、毎月23日の「ふみの日」に、月がわりの小型印を使っていた時期がありました。

昭和54年の5月23日に使われた「ふみの日」小型印には、昭和36年5月25日に発行された花シリーズの「ぼたん」10円切手とともに、正岡子規の俳句「五月雨や善き硯石借り得たり」がアレンジされています。

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病床に臥せっていた正岡子規は、あるとき、友人である竹村黄塔が使っていた硯を、黄塔の弟である河東碧梧桐から借りました。この硯には、芭蕉の葉が彫ってあったといいます。子規はその硯を床の脇において日がな一日眺めていました。この硯のことを詠んだのが、小型印に書かれている一句です。

この時、病床には芍薬が活けてありました。その芍薬が散り、散ったはなびらが硯の脇にはらりと散り、硯にはうっすらと埃がたまっている、そんな様子を子規は「芍薬は散りて硯の埃かな」とも詠んでいます。

季節感あふれる俳句と、月替わりの小型印というのは相性が良いですね。昭和54年の他の月の小型印にも子規の俳句が使われているので、いずれ紹介したいと思います。
  

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  • 手紙(ふみ)を詠んだ俳句

    Excerpt: 以前、このブログで、ふみの日の小型印にデザインされた俳句を紹介しましたが(http://ikezawa.at.webry.info/201106/article_2.html)、同様に俳句をアレンジし.. Weblog: 切手と文学 racked: 2011-08-03 06:26