武者小路実篤の旧居を訪ねて

昨日ブログで紹介した武者小路実篤記念館は、実篤の旧居敷地に隣接して建っています。記念館訪問にあわせて、旧実篤邸も見学してきましたので紹介しましょう。

昭和29年10月、武者小路実篤は京王線仙川駅近くの泉と池のある約1,000坪の土地を購入し、新居の設計を依頼しました。実篤は子供のころから「水のあるところに住みたい」と願っていたといいます。その願いをかなえる場所として選ばれたのがこの場所でした。当時の住所は、調布市入間町荻野468、現在の住所表記では若葉町1-23-20となります。

新居に移ったのは翌昭和30年の12月。この時、実篤は70歳でした。以降、90歳で他界するまでの20年間を実篤はこの調布の家で過ごしました。現在、旧実篤邸と大小の池が点在する庭は実篤公園として整備され、公園内は自由に散策することができるようになっています。

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正面玄関に向かって下りてゆく道。左手が旧実篤邸です。
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旧実篤邸の入り口にある解説板には、往年の実篤の写真が配されています。
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上の解説板の写真は、この格子戸の玄関わきで撮影されたものです。
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実篤邸の平面図。上が正面玄関。部屋が横に長く配された作りになっています。
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応接室と仕事部屋は、屋外のバルコニーからも見学することができます。
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バルコニーからガラス越しに眺めた仕事部屋。実篤が座っていた座椅子が見えます。ここで野菜や静物をモチーフに、多くの書画が描かれました。
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バルコニーから眺めた仕事部屋の机。実篤が愛用していた筆や硯、骨董などが広い机上に並んでいます。
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応接室側から見た仕事部屋。晩年の実篤が筆をとっていた当時の雰囲気を感じ取ることができます。
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応接室の窓から下は斜面になっており、庭の木々を上から眺めるような恰好になります。窓も広いので、四季折々の風情を楽しむことができそうです。
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玄関わきの和室。二面が縁側に面しているので、見晴らしも、日当たりもよく、客室として使われていたようです。
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和室を外から見ると、ちょうど西日があたり、窓全体が金色に輝いていました。建物は傾斜地に建っているので、外から見上げると高床式に見えます。
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庭の斜面の一角は竹林となっています。見上げるような竹が武蔵野の風を受けて揺れています。
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実篤公園にはいくつかの池がありますが、池の周囲には鬱蒼と木々が茂り、都会にいることを忘れさせてくれます。
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実篤公園を訪問したのは昨年の11月24日。ちょうど庭のあちこちでもみじが色づき始め、夕刻のやわらかい日差しを受けて輝いていました。
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池のそばに、ひっそりと実篤の胸像が立っています。西日を受けて、ちょっとまぶしそうです。
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実篤記念館と旧実篤邸は道路を挟んで隣接しています。二つの敷地は細いトンネルをくぐって行き来できるようになっています。
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これは記念館の敷地で見つけたマンホールのフタ。実篤の描いたかぼちゃがカラーでデザインされています。実際に使われているデザインなのでしょうか。

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記念館には、実篤描くところのモコモコのかぼちゃに実際に触れて自由にスケッチできるコーナーがありました。文学館には珍しい、このような参加型のコーナーは楽しいですね。

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実篤公園の敷地は決して広くはありませんが、住宅地の中にありながら、池端の小道を散策しつつ四季の草花を楽しむことができる場所として、貴重なのではないでしょうか。このような武蔵野の風情は、作家の面影とともにいつまでも残してほしいものです。

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