藤村の「椰子の実」の小型印

昨日のブログで紹介した、島崎藤村の「椰子の実」。この歌をテーマにした切手が、日本の歌シリーズの第8集として1981年2月9日に発行されています。その時に使われた小型印に、藤村の詩碑が描かれたものを見つけましたので紹介したいと思います。

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ただし、この小型印は局名が渥美局であることからわかるように、懐古園の詩碑ではなく、渥美半島突端の伊良湖岬にある「椰子の実」の詩碑をデザインしたものです。この碑は、柳田國男が南国から流れ着いた椰子の実を見つけた恋路ケ浜の近く、景勝の地「日出の石門」の上の広場に建てられています。碑の周囲にはココヤシが記念植樹されており、小型印に見える椰子の木もそれをモチーフにしているようです。懐古園の碑が建てられたのは平成20年ですから、時代的にも1981年の小型印に描かれることはありえませんね。

さて、この小型印、30円の葉書に押印されていますが、葉書料金が30円だった時期は非常に短期間でした。葉書が20円から30円に値上げされたのは1981年1月20日、それからわずか70日ほど後の1981年4月1日には40円に値上げされています。

日本の歌シリーズは1979(昭和54)年8月から1981(昭和56)年3月にかけて1集から9集まで、発行されました。 そのうち、8集と9集がこの1月21日から3月31日の間に発行されたため、そのために用意された小型印は20円でも40円でもなく、30円の葉書に押印されるのが正しい姿ということになります。

ちなみにこの椰子の実の切手、原画は俳優の米倉斉加年が描いています。左下に「斉」とあるのがサインです。

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南国に想いを馳せる少女の隣には、椰子の木が一本だけ生えた南の島のイメージや月、ボートや鳥の群れなどが配され、異国情緒ただよう一枚に仕上がっています。

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  • 最初に切手に登場した「島崎藤村」

    Excerpt: 島崎藤村は文化人切手として一度切手になっていますが、それ以前にも一度切手に登場したことがあるのをご存知でしょうか。 Weblog: 切手と文学 racked: 2011-11-16 08:16